顧客満足度はポーズになっていないか

顧客満足度を高める、という言葉、至る所で聞いたことはあるのではないでしょうか。

確かに、固定客や得意客を大切にし続ける、そして更なるサービスを提供し続けることは、企業としての永遠の使命なのかもしれませんが、ポーズになったりしてませんか、という話です。

掛け声だけは威勢が良くて、具体的なことが何一つ決まらない、というのは会議によくあることです。

とにかく人は集まるが、結論ありきの意見調整、という生産的でない会議が得意な日本企業では、このような時間は必要悪だという人もいるそうです。

確かに、そうかもしれないですよね。
結論を出すための利害調整が会議なんですし、更に、意志疎通を図ることが大きな目的でもあります。

目的や目標を周知徹底することが決まれば、後は、持ち場で担当業務をこなすわけですが、中には、どう考えても会社都合のサービスでありながら、顧客満足度の向上という言葉を免罪符にして自社満足な仕事をしている会社もあります。
某大手銀行のATM停止なんてのは、その最もたる例ではないでしょうかね。

大体、顧客満足度を数値化したり、独自の指標を定期的に公表している企業は、ほとんどありません。

大事な事なので繰り返しますが、顧客満足が自社満足にすり替えられていないかどうか見直しましょう。
掛け声をかけ、旗を振るのは誰にでも可能です。
ましてや、ポスターを事務所に貼って啓蒙活動とすることを「実績」としている事業所は、考え直した方がいいですね。

顧客満足は、商売の原理原則であり、今更、力強く声を出したところで白々しくなることもあります。
特に直接顧客と接する機会の少ない社員への啓蒙度合いが、全社上げての意識改革に繋がる事でしょう。
どうしても内勤者は、顧客のメッセージが伝わりにくいですからね。

店舗など常に現場の最前線で接客しているメンバーとの情報共有が、これらの問題を解消する手段です。

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